各種音楽ファイルフォーマット比較実験

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目的


本実験の目的は、各種音楽ファイルフォーマットの
ファイルサイズの比較、音質劣化の確認を行い、
どのフォーマットが優秀であるかを検証する。

実験環境


CPUPentium III 450MHz
メモリSDRAM 256MB
OSWindows2000

各フォーマットの概要


・MP3
 MP3というのはMPEG1 Audio Layer 3の略称である。
多分、現在の音声フォーマットで一番有名なのではないだろうか。
WAVやAIFFよりも今はMP3の方が有名になってしまっている。
携帯型MP3プレイヤー、MP3対応カーステレオ等パソコンのみならず、
その他の所でも広く利用され普及している。
詳しい説明は他のWEB等にお任せするとして、
今回の比較では絶対に外せないフォーマットとして取り上げる。
また、MP3圧縮をするためのアルゴリズムがいっぱいあるので、
今回はLAMEと午後のこーだを用いる事にした。

 ・LAME
  巷では一番音質がいいと言われているエンコーダ。
 心理聴覚モデル「GPSYCHO」というアルゴリズムを用いてるらしい。

 ・午後のこーだ
  巷では一番高速だと言われているエンコーダ。
 高速っていうのはエンコード時間の事です。

・OGG
 OGGとはOgg Vorbisの事で、前述したMP3が特許問題とか何とか言ってるので
それに取って代わって生まれた次世代オーディオ圧縮技術である。
MP3よりも音質が良く、ファイルサイズも小さい。と言われている。
いろんなソフトプレイヤーにも対応しているので、比較的利用はされているし、
オープンソースなので、いろんな人が開発なり改善なりやっている。
しかし、知名度の点では他フォーマットに一歩遅れている。

・WMA
 WMAとはWindows Media Audioの略称である。
Microsoft社によれば、
先進のアルゴリズムを使用してオーディオ コーデックの中で最も幅広い周波数の範囲を達成しました。
G2やMP3と比較してWindows Media オーディオの音質が優れているのは、
オリジナルの音をより忠実に再現するために比較的高い周波数のサンプリング レートを維持しつつ、
人為的なものがほとんどないクリアなオーディオ信号を維持していることによるものです。
との事ですが、如何なものでしょうか??

・AAC
 AACとはAdvanced Audio Codecの略称である。
従来のMP3からの進化バージョンと言えると言えば言える。
また96〜80Kbpsで本領を発揮するらしくて、
96Kbpsで128KbpsのMP3よりも音質が良いとの事である。

実験準備

 まず素材となる音楽ファイルはorihika氏提供のファイルを利用する。
ファイルは44100Hz、16bit、ステレオのWAVファイルを用いる。

実験1(圧縮率)


各フォーマットをビットレート128Kbpsで圧縮した時の容量を示す。
使用ソフト容量圧縮率
オリジナル882,044byte100%
MP3(LAME)81,083byte9.19%
MP3(午後のこーだ)80,6669.15%
OGG120,612byte13.67%
WMA80,705byte9.15%
AAC132,188byte15.0%


なぜかOGGの圧縮率が悪い。
まぁ、それはこの際置いておきましょう。

実験2(音質の評価)


各フォーマットのスペクトル解析をした結果を以下に示す。



各色の説明は画像右上に記載する。
少々わかりづらい事もあるので、
スペクトルの差分を取った結果を以下に示す。



オリジナルを0として各フォーマットがどうなっているかを表している。
全フォーマット共通なのは、9500Hzを超えたぐらいから、
ノイズが乗っているのがわかる。
これが音質が悪いと言われる要因の一つである。
カットオフ周波数が一番高いのはOGGという結果になったが、
全体的に見れば、AACが安定していると言える。
次に低周波成分であるが、拡大画像を以下に示す。



OGG、AAC、午後のこーだ、LAME、WMAという順になっている。
この結果をどう見るかは個人の判断に任されたい。

次は本実験のメインである、96KbpsのAACと128KbpsのMP3の比較である。



確かにMP3と大差ない結果になった。

考察


何と言うか、あんまり大差がないんだから、
MP3でいいんじゃねーの?という結果が出ました。
あくまで素人の実験なので、真に受けないようにして下さい。