編入学のすすめ

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はじめに


まず、編入学とは、高等専門学校や短期大学、専門学校などを修了し、大学の3年生(または2年生)に
入学するという制度です。また、大学を2年間行って、あとの2年間を他の大学に編入学するというのも
あります。いずれにせよ、出身学校での単位取得状況により、認定単位が決まり、3年生から大学生活を
スタートさせるという、大変ありがたいシステムです。しかし、大学も半ばに入っていて、途中から入る
ので、問題点は確かにいくつかあります。その問題点を具体的に書いていき、これから編入学を考える人
の為になればいいと思い、このページを作りました。

準備


まず、編入試験というのはどういう物かを調べる必要があります。編入試験は大きく分けて、

1.推薦入試
2.一般入試

があります。推薦入試とは学校推薦、校長推薦などいろいろありますが、成績優秀、素行良好な人が
基本的に選ばれたりします。一般入試とは、それらが満たしていない人が受ける入試になります。
このページの作者の僕も、成績は悪く、素行不良だった為、推薦は受けられず、一般入試でした。

よくある質問に、推薦入試と一般入試のどちらがいいですか?という問いがありますが、
はっきり言えば、ケースバイケースですね。
例えば、長岡や豊橋などの技術科学大学(俗に言う技科大)では、校長推薦があり、
成績や内申書を記された書類のみで、判定され合格が決まる場合があります。
この場合、労力などの関係で推薦の方がいいでしょう。

または、各高専には指定校推薦や特別推薦枠と言った学校があると思います。
例えば、僕の出身高専では、関西大学や立命館大学がそういう学校として指定されてます。
これらの大学を受験しようとする場合でも、推薦の方が極端に楽だと思います。

では、推薦入試の方がいいのでは?と言う事になります。
いえ、一概にもそうは言えないのです。
例えば普通の推薦入試ですと、面接のみという所が多いです。その場合、面接の力と今までの成績で
全てが決定します。一般入試ですと、さらに学力試験というものが入ってくるので、
その場で実力を発揮し、アピールする事が出来ます。そういうのも一般入試の強みだと言えます。
また、滑り止めなどが出来るのも一般入試のみです。当たり前ですが。
それらを考慮して、推薦で受けるか一般で受けるかを考えなくてはいけません。

情報収集


これは大切です。先輩に聞いてみたり、WEBでいろいろ調べたりと、やる事は多いです。
この大学に行きたいと決めていても、何故その大学に行きたいか?などを明確にするのは大切です。
例えば、「○○研究室で研究されている○○という分野に興味を持って」などという
ありきたりな動機でもいいのですが、それだけでは少し弱いと言えます。
そのありきたりな動機に一言付け加えるだけで、印象ががらっと変わります。

「○○研究室の○○という分野に興味を持ち、WEBなどで各大学を調べてみた結果、
この大学では、他の大学にはない××な独創性があり、とても面白そうだと思いました」

こんなのでもいいと思います。例えば、以下に僕の面接時のやりとりを書きます。

面接官「なぜ、この大学を受けようと思ったのですか?」(お決まりの問いかけ)

僕「デザインと情報が融合しているという、大変興味深い教育がされているので」(無難な答え)

面接官「他にもデザイン情報学科というのはあるけど、何故、和歌山に?」(そう来たか!)

僕「・・・」(他の大学を調べてなかったので、しばし沈黙)

僕「近いからです」(苦し紛れの言い訳)

面接官「三重県の熊野というのは、どの辺ですか?」(本当に近いかどうか確かめる)

僕「和歌山の新宮から2、30分ですね」(近い事をアピール)

面接官「そうですか」(意味深な納得)

とまぁ、こういう事があるので、目的の大学だけを調べるのではなくて、似たような学科が
ある場合は、他の大学も調べて、どこが違うのかという事をはっきりさせておくべきだと思います。

以下にリンクを貼っておきますので、活用してみて下さい。

高専から編入学相談室
日本の大学・短大・高専へのリンク

まずやる事


推薦入試を考える人は、とりあえず1年生の頃から成績重視で考えていきましょう。
成績が良くないと、推薦してくれませんから、話しが始まらないです。
また、謹慎や停学処分などは極力避けるようにして下さい。後で響いてきます。

一般入試を考える人は、特に成績については考えなくてもいいですが、
一般入試と言っても、大学に成績表を提出しなくてはいけないので、全く関係ないとは
言えないと思います。しかし、当日の学力試験がありますので、フォローは出来ると思います。
参考までに、僕の高専時代の成績を軽く書いておきます。

1年生 平均点94点(学年2位)
2年生 平均点88点(学年3位)
3年生 平均点85点(学年6位)この年、謹慎1週間の処分を受ける
4年生 平均点78点(学年13位ぐらい)
5年生 平均点60点ぐらい(学年24位ぐらい)

こんな感じです。最初は真面目にやっていたが、途中からいやになった結果がこんな感じです。
始めのうちは技科大の校長推薦を狙って真面目にやっていたが、途中からどうでも良くなり、
最後には、推薦用特別講議科目すら受けなくなりました。もう、駄目人間ですね。
でも、こんな僕でも大学に編入出来るんですから、世の中は素晴らしいです。
成績が悪いので。。などと悩んでる人は、まだあきらめるのは早いですよ。やれば出来ます。

勉強方法


ここは、主に一般選抜で受験しようとしている人の為に、どんな勉強をしたらいいかを書きます。
これは、どこの大学を受けるかによって決まってくる事になりますが、
一般的な受験科目としては、以下のような科目が挙げられます。

数学・・・重積分、偏微分、行列、微分方程式など
英語・・・英検2級程度の読み書き
専門科目・・・志望学科の基礎知識
小論文・・・志望動機または学科に関連した事に関する論述
物理・・・主に力学からの出題が多い
化学・・・有機化学、無機化学など
第2外国語(仏語、独語など)・・・辞書持込可が多い

とまぁこんな感じだと思います。これは、工学系の大学を受ける時だけです。
文系の大学の事はよくわからないので、ここには書きません。

軽く出題範囲などを書いておきましたけど、大学によってはこの限りじゃないので、
各大学の過去問題などを収集しておく事が必要だと思います。
高専によっては過去問題を集めて管理していたり、大学によれば、WEBで公開もしてます。
その辺も利用すればいいと思います。

しかし、これでは僕はまだ何も書いてない事になるので、一言僕なりの意見を述べます。
まず、問題のレベルについてですが、そんなに難しい問題を解けとは言われません。
本当に基礎問題ができれば問題はないです。
例えば、数学を例に挙げれば、偏微分と言っても、2変数関数の極値を求める問題や、
行列でしたら、固有値や固有方程式を求める程度です。
専門科目に関しては、各大学によって差が出てくると思います。
僕はデザイン情報学科を受けたわけですが、専門科目の問題としては、
論理回路、電子回路、走査線につぃてなどの問題が出題されました。
過去問題とは似ても似つかない問題だったのが、ある意味笑いましたけどね。
しかし、うちの大学はまだ若いというのもあって、こういう事になったんだと思います。
電気の分野だと、三相交流回路やRLC共振回路が出来れば問題ないみたいですけどね。
そのうちここに、編入試験対策練習問題なるものを作ります。

>>>参考までに一つ過去問題を 2000年度関西大学総合情報学部編・転入学試験

大切なもの


さて、学力試験について書いてきましたが、これよりも大切なものがあります。
それは、面接だと思います。実際、面接の方が重視されてる気がします。
大切な事は、具体的な志望動機と明解は入学意志表示が大切だと思います。
ありきたりな解答をするのではなくて、独特な発言をする事により、注目されます。
成績が悪く、学力試験もあんまり良くなくても、面接でひっくり返せると僕は考えます。
いや、僕が先生なら勉強が出来る子よりは、はっきりとしたビジョンを持った人を取ります。
やる気のある人なら、今あまり勉強出来なくても、伸びる可能性はありますからね。
という事で、先にも述べましたが、情報収集をきちんとやって、
自分なりの信念を築きあげておきましょう。

編入後


まず、先に認定単位の一例を挙げておきます。
これを見ればわかるように、認定された単位数は70弱ぐらいです。
一年生から大学に入っている人だと、ピンからキリまでありますが、
よく取っている人では、100単位以上取っています。
ここからわかるように、編入生はその辺でも大変だという事がわかります。
3年生のうちに真面目に単位を取っておこないと、留年と言う事もあり得ます。
現に、僕は留年真際まで追い込まれた事があります。

追記・・・最近では100単位近く認定してくれる大学が増えているみたいです。

次に、編入してまず始めの大きな行事として、研究室配属があります。
これ、実は重要です。どの研究室に行くかで、人生が変わるといっても過言ではありません。
編入生にとっては、研究室の指導教官の事なんて全然知らないです。
実際に、僕が配属された時でも、授業を受けた事のある先生は4人ぐらいでした。
これはどういう事かと言うと、教官の性格や癖などがわからないという事です。
例えば、一年生から入った人だと、一通り全ての先生の授業は受けていますので、
各先生の授業態度、言動、テストの傾向などから、性格などが把握出来ると思います。
全てを把握できないでしょうが、ある程度の分析は出来ると思います。
ほとんどの先生はいい先生だと思いますが、たまに新聞に出てる先生などもいますので、
その辺の考慮もした方がいいです。研究内容だけで決めるのではなく、
指導教官を見ると言う事も忘れないで下さい。(注.うちの学校の先生はみんな素晴らしいです)
女性の方ならなおさら、この辺は考えてみてください。

さて、あと凄く多い質問の一つなんですが、編入生は友達が出来ないという事。
これは、そんな事はないと思います。友達が出来る出来ないはその人によると思います。
そこに、編入生も何もないと思います。
ただ、友達を作るこつとして、クラブ活動やサークルなどがあると思います。
やはり、そういう場に行けば、自然に友達なんて出来ると思います。
他にも、バイト、研究室というのもありますので、結構気軽に友達は出来ますよ。

最後に


いい加減な事を書き続けました。実はこの文章、2時間ちょいで書いたものなので、
かなりいい加減だと思います。でも、一つの参考にしてみては如何でしょうか?
これから編入学試験を受けようとしている人は、僕までメールくれれば、
どんな事にでも相談に乗りたいと思います。
最後に、編入学希望の学生へ。
後悔はしないようにして下さい。合格が全てです。落ちたら意味がありません。
一生懸命やったから。。やる事はやった。。。などという精神論は意味無いです。
誰も精神論なんて聞きたくありません。貴方の全てを合格通知に表して下さい。
では、みなさん合格できますように。

あと一言。落ちた時の事を考えると、落ちますよ。